洗濯をするときには、天候を気にしなければならず、雨の日には部屋干しを強いられる家庭も多いかもしれません。
部屋干しをすれば、水がかかる心配はないものの、部屋のスペースを狭くして、居住空間にまで洗濯物が散乱しがちです。
このような問題を解決するためには、リフォームで部屋の一部にランドリールームを作るという解決策があります。
この記事では、ランドリールームのリフォームをする利点と注意点、使いやすいランドリールームに仕上げるポイントを紹介します。
ランドリールームを取り付けるリフォームについて
ランドリールームとは、洗濯してから洗濯物を干し、取り込み、アイロンがけをして整理するといった、洗濯に関係する作業をすべて完結できるエリアのことです。
ランドリールームは、洗濯を行う場所なので洗濯機が必要です。
また洗面台や物干し空間、洗濯物を片付ける収納スペースなど、住む人の生活習慣に応じて設備は自由に決められます。
リフォームして住まいの中にランドリールームを取り付けることで、急に雨が降ったときでも、急いで洗濯物を取り入れたり、洗濯をし直したりする必要がなくなります。
雨だけではなく、洗濯物に花粉や有害物質が付かないように守ることも、部屋の中に干す利点です。
リフォームをする前には、リビングなどの居住空間で洗濯物を干していた人は、洗濯物があると動き回るのに邪魔になったり、人目が気になったりするなど、部屋の中に干すことを疎んでいるケースが多いようです。
しかしランドリールームをリフォームすれば、洗濯空間と居住空間を切り離せるので、このような心配が起きません。
また、洗濯や服に関する作業をすべてランドリールーム内で済ませられるので、洗濯機から乾かすエリアへ、物干しエリアから収納ゾーンへなど、移動の手間を省け時間の短縮ができます。
ランドリールームをリフォームするときに考える設備
リフォームで以下の設備を取り付ければ便利ですが、すべてなければランドリールームとして機能しないわけではありません。
あくまで自分たち家族の用途に応じた設備を取り付けるようにしましょう。
窓を取り付ける
窓があると洗濯物が乾きやすくなるので、取り付けを考えましょう。
窓があれば、日光や風の通りが良くなります。洗濯物がないときでも部屋の空気を入れ替えられ、家の中へ新鮮な空気を送ってくれるので、窓があると便利です。
洗濯物を干すロープがあると良い
洗濯物を干すロープは、取り外しできるものを取り付けましょう。使用しないときにはロープを外せば、空いた空間が広く使えます。
そのため、部屋の大きさに応じて柔軟に使用できるロープを使うと良いでしょう。
洗濯物が乾かず干すスペースを追加したいときに、非常に助かるアイテムなので、一家に1本あると良いでしょう。
エアコンを設置する
ランドリールームをリフォームするときには、エアコンも取り付けると良いでしょう。夏や梅雨の季節など、湿気の高いときに部屋干しをすると、洗濯物が乾きづらくなります。
日光が入れば乾きますが、雨の日は時間が経っても乾きません。
このような環境ではエアコンの除湿機能が助けになります。また、夏場の暑さや冬場の寒さ対策にも役立つので、エアコンを1台付けておくと良いでしょう。
収納棚を取り付ける
大きな収納棚をリフォームでランドリールームに設置すると、部屋が狭くても快適に作業ができます。床置きの収納棚や収納ボックスでは、場所を取り動きづらくなります。
しかし、収納スペースがないと服を整理する場所がなく、ランドリールームの利点が半減してしまいます。
そこで、リフォームで大きな収納棚を取り付ければ、壁に沿う形で収納スペースをキープできるので、作業のやりにくさに悩むこともなくなります。
除湿器を取り付ける
除湿器があると、洗濯物がよく乾きます。除湿器はエアコンよりも早く部屋の湿気をなくしてくれて、生乾きの臭いも出ません。
室内干しの問題になる生乾きや、臭い対策ができるので、取り付けを検討すると良いでしょう。
ランドリールームをリフォームするときの注意点
ランドリールームをリフォームするときには注意点もあります。まず、床面積や内装工事、電気配線が増えるので、建築にかかる費用が増えます。
そのため、限られた予算や床面積を、ランドリールームにあてるべきかをよく見極める必要があります。また、ランドリールームが独立したエリアであるということも、考慮しなければなりません。
リビングで小さな子どもを見守りながら作業をしたい人には、ランドリールームはおすすめできません。
さらに、洗濯機で洗濯をしてから、洗濯物を干し、畳んで整理する一連の流れだけではなく、ほかの家事や生活動線との関連も考える必要があります。
使用しにくいランドリールームを作れば、いずれ使わなくなってしまうので、リフォームする前にはしっかりと計画することが大切です。
ランドリールームをリフォームするときの間取りや大きさについて
ランドリールームの間取りの配置と方角は大切です。ランドリールームを設置するときには、洗濯以外の作業や生活の動きと関連するように配置することで使い勝手が良くなります。
そのため、リビングや浴室、外部の洗濯物干し場がどこにあるかを考えて間取りを作ると良いでしょう。たとえば、料理の合間に洗濯をする人は、キッチンの横に設置すると良いでしょう。
ベランダやバルコニーの隣にランドリールームを設置するのも便利で、洗濯物を外に干したり取り入れたりする作業が簡単になります。
また物干し場に出るときには、家族の部屋を通る必要がないので安心します。
脱衣所とランドリールームを合体させるリフォームも人気があります。風呂の残り湯を使って洗濯をする家庭や、脱いだ服を洗濯機に直接放り込む人にとっては、非常に良い間取りになります。
ランドリールームの方角を決めるときには、リビングやダイニングなどの位置を優先してから決定するようにしましょう。
またランドリールームの大きさを決めるときには、通常の戸建て住宅で1坪増やすと約50万円から70万円程度の費用が増えることを覚えておきましょう。
そのため、ランドリールームは必要以上に大きくせず、効率よく作業できる大きさをキープするようにしましょう。