自分の自宅の周りを囲んでいる塀が、いつ建てられたものか正確な日付がわかりますか?
庭の外から自分の家を見た時に、すでに風景の一部になっていて、設置されてからどれほどの時間が経っているのかを、把握していない方も多いと思います。
頑丈そうに見えるブロック塀でも耐用年数があり、古くなればリフォームを考えなければなりません。
特に最近は大きな地震が起きたり、大型の台風によってブロック塀ごと倒壊する事例も増えているので、早めに対策をした方が良いでしょう。
この記事ではブロック塀の検査の重要性や撤去にかかる費用、フェンスの塀へのリフォームの工事について紹介しています。
ブロック塀の耐用年数について
コンクリートブロックとは、工場で成型したコンクリートの真ん中に穴の開いたブロックのことです。
以前は塀を建てる時によく使われたエクステリア素材がコンクリートブロックでした。
ブロック塀とは基礎の上にコンクリートブロックを重ねて、モルタルでくっつけながら作る塀のことです。
外構を高さがあるブロック塀で囲うことで、外からの目隠しになり中の状態が見えにくくなります。
同時に不審者に簡単には侵入できない家だと思わせるので防犯にも役立ちます。
最近のブロック塀は内部に鉄筋が通っていて適度な強度が保たれていますが、古い物だと鉄筋が通っておらず倒壊しやすいので危険です。
ブロック塀の劣化の原因になるのが、コケやカビ、剥がれ、ひび割れ、中性化などです。
もし自分の家のブロック塀に染み込んだ水が石灰と反応して表面ににじみ出てきたり、ひび割れている時には、すぐに施工業者に補修を頼んだ方が良いでしょう。
ブロック塀は外に設置されているので、常に雨風や直射日光を受けて徐々に劣化していきます。
劣化したブロック塀は耐久性が落ちるので、大きな地震や強い風が吹くと倒壊するかもしれません。
ブロック塀の耐用年数はおよそ30年程度と言われていますが、耐用年数30年というのは、基準を満たした設計で施工をした時に限られます。
2000年に建築基準法が改正された時に、ブロック塀の耐震基準も変更されました。
そのため2000年以前に施工されたブロック塀は、今よりも甘い耐震基準で作られているので注意が必要です。
もし2000年以後に施工されたブロック塀だったとしても、東日本大震災で倒壊したブロック塀の情報もあるので、やはり一度は耐震性を検査してみると良いでしょう。
建設業法では500万円に満たない簡単な工事であれば、行政機関へ届け出をしなくても良いことになっており、素人でもブロック塀の施工ができることになります。
もちろん届け出をしなくても耐震基準を守らなければなりませんが、中にはいい加減な工事をする業者もいるので、自分の家のブロック塀がきちんと耐震基準を満たしているかを確認するのは大切です。
ブロック塀を撤去してリフォームする時にかかる費用
古いブロック塀がひび割れていて耐震基準を満たしていない時に、取り壊して廃棄処分するには費用がかかります。
ブロック塀を撤去する時の費用は1平方メートル約5,000円程度から約10,000円程度で、取り壊す塀の種類や大きさや量によっても価格が違います。
また新しいブロック塀をリフォームする時には、基礎工事が必要ですが、基礎を作るために土を掘ったり埋め戻したりする作業に、1立法メートルで約3,600円程度から約5,000円程度の費用が必要です。
次に掘削した部分に基礎工事をしますが、コンクリートベースは1メートル約4,000円程度で、コンクリート布による工事は1メートルあたり約10000円程度かかります。
ブロックを積み上げるためには土台となる基礎をコンクリートで作らなければなりません。
最後にコンクリートで固めた基礎に、ブロックを積み重ねていきますが、安いブロックの費用は1平方メートル約9,000円程度からで、高価なブロックの工事費用は1平方メートル約12,500円程度が相場になります。
ブロック塀のリフォームは安くは無いので、既存の塀を補修するだけで良いと考える人もいます。
ひびが入っている部分だけを補修する時に、大体1平方メートル約13,000円程度から約20,000円程度が相場になり、ブロックを新しい物と交換する時にはもっと高くなります。
ブロック塀をフェンスの塀にするリフォーム工事
フェンスはアルミ製なので軽く、デザインもたくさんあるのでブロック塀のようなゴツさがありません。
フェンスと比べるとブロック塀の方が頑丈ですが、フェンスでも防犯性は高く通行人が中を見ることは出来ません。
フェンスの塀にもいくつも種類があります。例えばルーバータイプのフェンスは、家の周りを囲うと通気性が良いので、風通しの良い過ごしやすい庭になります。
ステンレスが素材のピシッとしたデザインなので、通行人の視線をカットしてくれます。
ブロック塀と比べるとコストパフォーマンスに優れています。
最近人気があるのが、天然木の風合いをエクステリアで表現したウッドフェンスです。
木目のデザインなので家の周りをすべて囲っても木々に囲まれたような気分になり圧迫感がありません。
ブロック塀と比べると、大分柔らかいイメージになります。
また和風の住宅であれば竹調デザインのフェンスもお勧めです。
使用している素材は本物の竹ではなく、樹脂で再現されているので、本物よりも耐久性があります。
和風の住宅に限らず、洋風の住宅でもあえて一角を竹調のフェンスにすると心が和みます。
ブロック塀を補強する控え壁の存在
ブロック塀を新しくリフォームする時には、目隠しフェンスにすると防犯性も保たれ、コストパフォーマンスも抑えることが出来ますが、やはり従来のブロック塀のファンは残っています。
今でも外構にはブロック塀を施行して欲しいとリクエストする人も少なくありません。
それでブロック塀の強度を上げるために、控え壁という物を内側に設置して、外側と内側の面方向の力に対して強度を高めることが出来ます。
またブロック塀の地中にコンクリートの基礎を入れることで、十分な強度が出るので大きな地震で激しい揺れがあった時でも安心できます。
注意点としてフェンスでもブロック塀でも、設置する時の高さは目線ギリギリが良いでしょう。高くし過ぎると庭に影ができて暗くなったり、住宅全体に閉塞感が出るかもしれません。