これまでの浴室をユニットバスにリフォームする時に考えること

朝に入れば1日を始める活力を得て、夜は一日の疲れを流してリラックスで出来る場所がお風呂です。
そのため浴室には少し費用をかけてこだわりたいと思う方も多いです。

しかし冬場に寒すぎて服を脱ぐのが大変だったり、浴槽が狭すぎて足を伸ばせない、底が深くて掃除が面倒などいろいろな不満があります。

最新の浴室は技術の進歩によって快適になっているので、この機会にリフォームを検討してみるのはいかがでしょうか?

この記事では浴室のリフォームの情報や施行方法などを紹介しています。

 

古い浴室をユニットバスにする利点

長らく日本の浴室のメインになっていたのが、普通の部屋に防水加工をして、その上にコンクリートやタイルを貼って風呂を作っていくスタイルでした。

この方法は防水加工をしていることを除くと、普通の部屋と変わらないので、家を建ててから20年程度を過ぎるとタイルがひび割れたり、水漏れが起きてシロアリが発生するなどの問題が起きます。

この点でユニットバスは、浴槽や壁、天井、床といったパーツをあらかじめ工場で作り、施工現場で組み立てるタイプのお風呂です。組み立てる時にしっかりとはめ込み、コーキングをするので、継ぎ目が無くなり水漏れの心配もありません。

また部品を組み立てるだけなので工事もしやすく、かかる時間が短くて済みます。
近年の新築はほとんどがユニットバスになっています。

稀に古い浴室をユニットバスにリフォームしたくても、屋根が傾いていたり、出張った柱があって規格サイズのユニットバスが入らない時があります。

そんな時にはこれまでの工法とユニットバスを組み合わせた、ハーフユニットバスと呼ばれる方法を使えば、浴室の間取りはそのままで、新しいお風呂にリフォームできて、費用も普通のユニットバスと同じ相場で約50万円程度から約150万円程度で施工が出来ます。

 

浴室のリフォームをする時に考えるポイント

ユニットバスを選ぶ時には、家族の構成を考えながら決めると良いでしょう。
例えば洗い場をなるべく広くして、浴槽の高さを40cm以上にすると、子供からお年寄りまであらゆる年齢の人でも使いやすくなります。

また小さなお子さんがいる家庭では、親子で一緒にお風呂に入るので浴室の広さを1坪以上にすると快適に利用できます。

もし1坪未満の浴室しか作れない時には、洗い場をカーブにしたり、バスメーカーの技術で浴室を広く見せるプランもあるので、施行する前にリフォーム会社に相談すると良いでしょう。

お客様に幼いお子さんがいる時には、お子さんが間違って水栓に触れてもお湯が出ないように、オプションでチャイルドロックを付けることも出来るので参考にしてください。

また両親の介護を考えている時には、バリアフリーの浴室を検討することも出来ます。

浴室に手すりを設置したり、浴室の出入口の段差を無くしたり、滑りにくく冷えにくい床材に変えると高齢者でも安心して利用できます。

さらに浴槽のヘリの高さを低くしたり、ドアを引き戸にすると使いやすさが増します。
浴室や脱衣所を少し広くしておくと、車椅子に乗って浴室に行くことも出来るので介護がしやすくなります。

冬場に暖かい部屋から寒い浴室に行くと温度差があり、高齢者が脳梗塞などを起こす心配があり、これをヒートショック事故と言います。

ヒートショックを防ぐために、窓を厚くして断熱化の工事をしたり、高断熱の浴槽に変えるなどの工事を検討出来ます。

こうした省エネを促進するリフォームは、国や自治体から補助金の対象になる可能性が高く、リフォームの費用を安く抑えることが出来ます。

 

浴室のリフォームをする時に注意すること

浴室のリフォームの価格は100万円以上かかるので決して安くありません。
後になってからこうしておけば良かったと後悔しないように、リフォームは慎重に決定しましょう。

例えば素材を選ぶ時には普段の手入れがしやすい商品を選ぶと良いでしょう。

リフォーム会社のサイトには商品の一覧や施工事例が写真付きで載っていますが、写真で気に入った商品と実際の素材が違うこともあります。

例えば白くてキレイな床でも、タイルの目地にカビが生えやすくてお手入れが大変になることもあります。
どんな素材を使うかは見た目だけでなく、メンテナンスのしやすさも考えて選ぶと良いでしょう。

浴室が出来がってから自分が思ったよりも狭かったとか、自分が思っていた色と違ったという問題もあります。
後になって後悔しないように、ショールームなどで実物を良く見て確かめてから、商品を決めると良いでしょう。

ユニットバスは部品を組み立てて作っていくので、これまでのタイル張りの浴室をユニットバスに変える時には、浴室の中に壁や床の厚みが出て狭くなりかねません。

特にメーカーや商品のタイプによって壁の厚さが違うので、現在よりも狭く感じる場合がほとんどです。

またタイル貼りの浴室からユニットバスにリフォームする時には、タイルを壊していくとシロアリに食われている箇所が見つかったり、水漏れで木が腐っているなどの理由から追加で工事費用が発生することもあります。

リフォーム業者もシロアリや木材の劣化はあらかじめ予測して見積もりを立てますが、中には後から高額な追加費用を請求してくる悪質な業者もいるので、リフォームをする前にあらかじめ、追加の工事が起きる可能性や料金を確認しておくと良いでしょう。

 

浴室のリフォーム工事の流れ

タイル貼りの浴室からユニットバスに変える工事の流れは、1日目に家財や床や壁などに傷がつかないように、作業員が通るスペースや材料を置く場所に養生をします。

それからこれまでの浴槽やタイルの壁や床などを取り壊して撤去します。

その後で新しい給水管や排水管、電気の配線工事をします。2日目以降はユニットバスをはめ込むためのコンクリートの枠組みを作ります。

5日目には、工場で出来上がったユニットバスをパーツごとに組み立てていきます。
それから新しい換気扇や照明器具の電気配線をします。

6日目に新しいユニットバスの入り口に壁をつくり、クロスを貼るなどして仕上げていきます。
7日目には工事が完了して、検査をしてからお客様に引き渡して使い方を簡単に説明します。