皆さんの浴室には快適な浴槽は備え付けられていますか。
多くのご家庭で使われている浴槽は「ユニットバス」と呼ばれており、メーカー規格品として販売されているものです。
では、規格品であるユニットバスが劣化した場合は、どのようにリフォームできるでしょうか。
今回はユニットバスのリフォームについてご紹介します。
ユニットバスとはどのような浴槽を指すのか
昭和の高度成長期以降に作られた日本の浴槽やタイルでコーティングされた陶器の物が多かったですが、現在の一般家庭のお風呂はユニットバスと呼ばれるメーカー規格品です。
ユニットバスには以下の種類が存在し、物件のサイズや予算などによって選択されています。
1点型
1点型と呼ばれるユニットバスが、浴室全体が一つの規格品となっているタイプです。
メーカーのショールームに足を運ぶと、鏡やシャワー、浴槽が一体型となっているユニットバスが展示されています。
多くのメーカーが取り扱うオーソドックスなタイプの規格品です。
2点型
2点型と呼ばれるユニットバスは洗面台スペースも備えられているものです。
そのため浴室全体が広く設計されており、一般的な建売住宅ではあまり見る機会がありません。
水回りスペースを凝縮できるため、掃除やメンテナンスがしやすいとされています。
3点型
浴室内にトイレも設計されている3点型は、ビジネスホテルやアパートなどで使われている規格です。
単身者向けの集合住宅などで使われており、限られた空間を有効に活かすための水回り設計として知られています。
ユニットバスの中でも設計の関係上浴槽が小さめに作られているものです。
なぜ日本の住宅ではユニットバスが普及したのか
日本の多くの一般住宅やホテル、集合住宅ではユニットバスが基本の設計として導入されています。
諸外国では住宅や水の事情が異なるという背景もありますが、バスタブとシャワーのみのシンプルな浴室もスタンダードです。
対して日本は浴室全体を1つの部屋として規格して設置しています。
ではどうしてこのようなスタイルの工事が行われるようになったのでしょうか。
その背景には工期が短く済むというメリットが挙げられます。
ユニットバスは全体を規格品としているので、1つ1つのパーツを色んなメーカーから取り寄せて工事を行う必要がありません。
また、工事にムラも起きにくく、高気密で高断熱な浴室空間を仕上げることができます。
短期間で浴室を1つ完成させることができるので、新築時にもリフォーム時にも優れているのです。
一方で、統一した規格品に別の規格品の浴槽をはめこむことは難しいという側面もあります。
つまり、一部のリフォームをメーカー規格品以外で対応することが難しいのです。
ユニットバスをリフォームする際のコツとは
ユニットバスをリフォームでリフレッシュしたい場合には、規格品であることを踏まえて工事を検討する必要があります。
先に少し触れましたが、メーカー外の製品は規格サイズ外のためそもそも使えない可能性があるためです。
ではユニットバスをリフォームするにはどうすれば良いでしょうか。
この項ではユニットバスリフォームのコツを3つに分けて紹介します。
1.まずはリフォームの流れを知ろう
ユニットバスの基本的なリフォームの流れとは、現在の浴室の状態によって異なります。
基本的にユニットバスから新しい規格のユニットバスに入れ替える場合の流れは簡単です。
既存の規格品を撤去し、新しい規格品へと入れる方法です。
この方法は工事費用も次に紹介する在来工法からの入れ替えよりも安く済みます。
ただし、壁を壊すなどの施工を行う場合には工事費用が別途高くなる可能性があります。
在来工法と呼ばれる浴室からユニットバスへの工事は、そもそものサイズが不一致であることから工事日数がかかります。
数日から1週間程度かかることもあり、給湯や電気関係の工事も行われます。
基本的に現在の浴室の解体工事から開始をせざるを得ないため、費用と工期がかかるのです。
このようにユニットバスのリフォームは現在使用している浴室の状況によって異なります。
費用や工期が気になる場合には、まずは新しい浴室をどのようなユニットバスにしたいのか選定し、見積もりを依頼することがおすすめです。
2.ショールームを見学してみよう
ユニットバスのリフォームを行う場合には、新しい浴室のイメージを掴むためにショールームを見学することがおすすめです。
メーカーのショールームは最新のユニットバスが多数展示されている他、介護向けなどの手摺なども展示されています。
ショールームを実際に見てみると欲しい浴室のイメージが湧きやすくなります。
実際に浴槽の中に入って、サイズ感はどうかなども確認することがおすすめです。
リフォームの完了後に「やっぱりサイズを大きくすればよかった」と感じる人も多いので、家族のサイズに合っているかどうか念入りにチェックをしましょう。
3.提案もしっかり聞いてみよう
ユニットバスのリフォームはメーカー規格を家庭内に導入することが基本ですが、ご自身だけで決めるよりもメーカーや営業の提案をしっかり聞くこともおすすめです。
特に現在のご自宅の浴室がユニットバスではない場合、工事の内容がどのようなものかを確認しておくことがおすすめです。
提案内容によっては工事費用を安く抑える内容もあります。
また、現地調査の実施によってはご自身の思っている通りには工事が難しい場合もあります。
提案を踏まえてしっかりとリフォーム内容の方針を固めましょう。
ユニットバスの寿命はどのぐらい?
ユニットバスのリフォームを検討する場合、現在使っているユニットバスの寿命が気になるところですよね。
ユニットバスの寿命は一般的に約10年程度~約15年程度と言われています。
浴槽自体には問題がなくても、使用しているパッキンなどプラスチック部分に劣化が見られるようになるので、10年を超える段階でまずはメンテナンスをされることがおすすめです。
また、メーカーの補償期間も10年を超えると切れることが多いので注意が必要です。
適切なタイミングでリフォームを実施しましょう。
まとめ
この記事ではユニットバスをリフォームする際の注意点について詳しく解説しました。
工事に関するヒントにお役立ていただけたら幸いです。
ユニットバスの魅力は何と言っても一般住宅からマンション、ホテルに至るまで幅広く施工できることです。
工期も短く完了できるので、じっくりと好みのデザインを選んで施工を実現させましょう。