リフォームと増改築は同じ?2つの違いをこの機会に詳しく知ろう!

「そろそろ家を見直したい」
「家族が増えて家が手狭になった」
こんな時にはリフォームや増改築を検討する人が多いでしょう。

家を見直す場合、リフォームと増改築にはどんな違いがあるのでしょうか。

この記事では2つの違いについて詳しく解説します。
ぜひ工事に踏み切る前に、当記事をご参照ください。

 

リフォームと増改築にはどんな違いがある?

一般的に住宅を購入する際には住宅ローンを活用する方が多く
返済期間である数十年の単位で同じ家に住まうことが多くなっています。

長年同じ家に暮らしていると、内装や外観の劣化が目立つようになる
家族人数の変化により家が手狭に感じることもよくある問題です。

そんな時に多くの方は、リフォームや増改築をご検討されるのではないでしょうか。

リフォームと増改築は同じもののように捉えている方が多いですが
実はこの2つの定義は異なっています。

 

リフォームは今ある住宅の枠組みを生かすこと

一般的な定義として、リフォームは「今ある住宅の枠組みを生かす」ことです。
家の基礎や枠組みはそのままに、内装を変えて外壁を塗装しなおすなどがリフォームに該当します。

耐震構造上に問題が無ければ、壁を壊して間取りを変更することも可能です。
(一部の設計では間取り変更ができない家もあります)

リフォームは簡単な内容の工事を実施することもできます。

例えば、壁紙を見直すことや在宅ワーク向けに家を見直すことも立派なリフォームの1つです。

近年は高齢化社会を背景に介護向けのリフォームも増加しており
トイレや浴槽を拡張したり、手摺を付けたりする工事も需要が高まっています。

今ある枠組みを生かしつつ住宅の趣きを変えることができるので、マンションのリフォームも人気です。

 

増改築は居住面積を増やし、基礎増やすこと

増改築とは2つの種類の工事を意味します。
1つは増築です。増築とは家を広げることを意味し、基礎も増やすことになります。

もう1つの改築は家の基礎や建物の構造自体をやり直すことを意味します。

場合によっては大がかりな解体工事を伴うことも多く
リフォームよりも全体として費用も高額になるのが増改築の特徴です。

増改築は家を根本的に拡張させることになるため
土地の範囲によっては建ぺい率を超えるためできない可能性もあります。

また、マンションの場合は管理者側の許可が無ければ難しい工事です。

 

増改築と建築基準法の関係とは

増改築を行う場合には、どんな建物であっても優先すべきは「建築基準法」です。

増築を行った後に建築基準法違反が判明すると
増やした部分については許可が下りず撤去が求められてしまいます。

先にも触れたように建ぺい率の問題もあるため
必ず増改築に精通した業者に相談の上工事を実施することが大切です。

特に10平方メートル以上の増築をご検討の場合には
事前に各自治体に届け出を行うことが必須となっています。(確認申請)

建築基準法上では、改築について明確に定義があります。
建築物の全てもしくは一部を取り壊すことが一つの基準としてあります。

また、地震などの災害で倒壊した場合に同じものを立て直すことも改築として定められています。
建築基準法の視点で見ると、取り壊す(あるいは取り壊される)ことが改築であり
内装の一部を変えることではありません。

増築や改築の場合には様々な法的な問題をクリアにする必要があるので注意しましょう。

 

リフォームより難しい?増改築を実施する前に確認したいこと

リフォームと増改築の違いについて紹介しましたが
増改築の方がリフォームよりも少しハードルが高いことをご実感いただけたでしょうか。

しかし、増改築は現在の居住空間を広げたり、古くなった家を修繕する際には大変有効な方法です。
では、増改築を実施する前に確認しておくべきことはあるのでしょうか。

 

増改築には現在の家の構造の確認が必須

一部のリフォームなどとは異なり、建物の構造に大きな変化をもたらす増改築は
まず現在の住宅がどのような方法で建てられているのか把握しておく必要があります。

日本の家屋には木造や鉄筋などさまざまな種類があり、工法によって建てられる増改築にも違いがあります。

例として、日本の家屋に多い在来工法は間取りも変えやすく
増改築もしやすい建物ですが壁全体を柱のように生かすツーバイフォー住宅は間取りの変更もかなりの制限があり
増改築のアイディアにも限りがあります。

増改築は耐震面にも考慮をして行う必要があるため
現在の住宅の工法を知ったうえで検討をするようにしましょう。

 

増改築とリフォームは費用の違いも大きい

増改築はリフォームよりも大掛かりな工事になりやすいため
リフォームと増改築を見比べるために見積もりを取得することもおすすめです。

例えば新たな家族のために部屋を増やしたい場合に増改築は確かに部屋数を増やせますが
使っていない空間がある場合にはリフォームで対応できる可能性もあります。

どんな家へ手直ししたいのかを費用も踏まえて十分に検討をすることがおすすめです。

また、どちらにもメリット・デメリットはあるので建築業者に相談を重ねて決めるようにしましょう。
では、リフォームと増改築のメリット・デメリットとはどんな点なのでしょうか。

 

リフォームと増改築のメリット・デメリット

リフォームと増改築はいずれも住宅を手直しする、という点では同じですが工事内容が根本的に異なります。
そこで、この項では簡潔にそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。

 

リフォームのメリット・デメリット

リフォームは費用が安価で押さえられることも多く、設備投資しやすいというメリットがあります。
工事費用を安く抑えればキッチンやトイレなどの設備を最新にグレードアップしやすいのです。

一方で建物自体を拡張することができないので、間取りの変更には制限があります。
工事内容によっては増改築と変わらない場合もあるので
どんな機能を新たに追加するのかを明確にし、増改築の場合と費用比較が必須と言えるでしょう。

 

増改築のメリット・デメリット

増改築はリフォームよりも工事費用がかかり、新たな一軒家を購入する価格に匹敵することもあります。
また、再建築が許可されていない物件の場合には増改築ができません。

一方で現在の建物を生かしながら家を拡張させることができ、二世帯住宅も実現させやすくなります。

 

まとめ

この記事ではリフォームと増改築の違いについて解説をしました。

どちらとも理想の家にグレードアップさせることができる素敵な工事方法ですが
費用や法律なども踏まえて行う必要があります。

ぜひ当記事を参照にどのような家へと見直しをするのか十分にご検討ください。