日本の一般的な戸建やマンション、アパートではフローリングが主流となっています。
しかし、高齢者世帯を中心に畳への回帰も見られることがあり、
リフォーム時には和室を施工する方もいます。
そこで、この記事ではリフォーム時におすすめの床材について詳しく解説します。
材質別に個性も解説しますのでご参考ください。
住宅の床材にはどんな素材がある?
現在日本の住宅にはどんな床材が使われているでしょうか。
一般的に広く使われている床材は「フローリング」です。
フローリングとは木材を床材へと加工して使っているもので、実に多くの種類があります。
一方で畳やカーペットなどの素材も根強い人気があります。この項では床材の材質をご紹介します。
1.フローリング
フローリングには様々な種類の材質が使われています。
ヒノキなどの高級の床材は「無垢材」と呼ばれており、天然木を床材へと加工して作られています。
肌に触れた時の感触も気持ちよく、呼吸をする素材のため健康にもよい床材と言われています。
価格が安く手入れが簡単で人気のあるフローリングは「合板」で、
木材を張り付けて表面は天然木を貼り付けることで1つの床材に仕上げています。
複数の板を合わせることから合板と呼ばれており、
合板にも防音調整のあるものや床暖房用などが販売されています。
この他にもペット向けのおすすめされているシートフローリングと呼ばれる素材もあります。
シートフローリングとは樹脂材で出来た素材で木材の良さはないですが、
一方でダメージにも強く価格も安いことから一定数の需要が常にあります。
2.畳
日本の家屋と言えばやっぱり畳ですよね。
フローリングが主流の住宅においても和室を1~2室設けているご自宅は地方を中心に今もあり、
仏間などの目的に合わせて畳が敷かれています。
冠婚葬祭時に活用しやすい畳の部屋は高齢者の方が過ごしやすく、
リフォーム時に需要がある床材の1つです。
フローリングよりもお手入れ自体は難しいイメージがありますが、
い草の心地の良い香りはリラックス効果もあります。
畳には湿度を調整する機能があり、空気の正常化にも役立つ床材です。
3.カーペット
防音性が高く、心地よい素材のカーペットも根強い人気です。
階下への足音を防ぐ効果があるため、マンションやアパートで好まれる傾向があります。
汚れがついてしまうと除去に手間がかかるデメリットがありますが、
床材に直接座ることができ、家具で床材が傷付く心配がありません。
フローリングに傷がつくことを避けたい方は、
カーペットへのリフォームを望まれることが多くなっています。
この他にもフローリングのような雰囲気も楽しめるクッション材も人気です。
床材は場所によっては外構工事に使われるようなタイルを用いることもあります。
材質の個性を踏まえて床材を選ぼう!
住宅内部に使われる床材の材質をいくつかピックアップしてご紹介しましたが、
リフォームで床材を変える場合には材質の個性を踏まえた床材選びがおすすめです。
住宅内の用途に合わせて床材をチョイスすることで
メンテナンスの負担も減り、快適に過ごせるようになります。
そこで、この項では材質の持つ個性と、施工におすすめの場所に関してあわせて解説します。
フローリング床材の個性と施工におすすめの場所
フローリングに使われる天然の無垢材は、
素足でも過ごしやすいリビングや寝室への施工がおすすめです。
無垢材は水や汚れを吸収してしまう素材のため
ダイニングキッチンへのリフォームをご検討の場合には、一部カーペットを敷いたり合板に変更したりと、
汚れが気になりにくいものがおすすめです。
ウォールナットのような柔らかなタッチの無垢材が人気ですが、
硬質でシックなストーンウッドは家具などでも傷つきにくくおすすめです。
お手入れや汚れも楽しめる人が無垢材、
シックな印象のフローリングでメンテナンスもしやすいものをお探しなら合板を検討してみましょう。
畳の個性と施工におすすめの場所
畳の最大のメリットは、暖かみがあって寝そべられることでしょう。
硬質なフローリング材とは異なり直接座ることができるので、寝室や客間、仏間への施工がおすすめです。
吸湿性があるため書庫に施工する例もありますが、畳はカビやすいという側面もあるので注意しましょう。
畳は和室が定番なので、和室へのリフォームの際に用いられています。
カーペットの個性と施工におすすめの場所
カーペットは文中にも触れましたが、柔らかくて防音性もある素材のため、
子ども部屋や寝室、楽器のあるお部屋への施工が人気です。
特にお子様の習い事の定番であるピアノは、階下への音や振動が気になる方も多く、
防音性も高めるためにカーペットへのリフォームを求める場合があります。
カーペットはダニが発生しやすく拭き掃除はできない床材ですが、
フローリングや畳のように色やデザインが限られているものではありません。
個性豊かなデザインも大変多く、室内のインテリアにあえてカーペットの床材を選ぶこともおすすめです。
家具や壁紙とのコーディネートを楽しんでみてはいかがでしょうか。
床材選びには色にも意識をしよう
さてここまでは床材の素材に注目して解説しましたが、
床材をリフォームで変える場合には素材だけではなく色にも意識を向けて選ぶことが大切です。
床材は内装の中でも占める部分が大変多く、
床材と壁紙で室内の印象が決まると言っても過言ではありません。
例として、フローリングの無垢材を淡い茶系にする場合、
室内全体が明るい印象になりますがダーク系の扉や窓枠がすでに施工してある場合には、
色味が噛み合わない印象に仕上がる可能性もあります。
リフォームは新築時と異なり、今ある壁紙や窓枠、インテリアとの調和を意識する必要があります。
特にカーペットを選択される場合には、派手な印象の物や柄があるものを選ぶと、
部屋全体のイメージが大きく変わるため、インテリアコーディネーターなど
専門家のアドバイスを受けながら床材を選んでみるようにしましょう。
また、無垢材など美しい木材は高品質で魅力もある一方で、
キッチンやトイレなど水回りの近くにあると汚れが目立つというデメリットもあります。
床材にも適材適所があるので用途に合わせた床材を選ぶことがおすすめです。
まとめ
この記事ではリフォームで床材を変更する場合について、さまざまな視点から詳しく解説しました。
床材はフローリング向けだけではなく、和室や水回り向けなど様々な用途に合わせて選ぶことがおすすめです。
後悔しない床材選びを実現するためにも、専門家に相談しながらじっくり選びましょう。