壁紙のリフォーム工事で新しく張り替えるときには、どのようなクロスにするかきちんと決めないと、リフォームが失敗してしまう可能性があります。壁紙は部屋の中で一番大きな面を有するので、空間の雰囲気を決める重要なアイテムです。
この記事では、壁紙を新しくするときにかかる金額の目安と注意すること、費用を安くするためのポイントを紹介しています。
壁紙を張り替えるときにかかる金額の目安
壁紙を新しくするときには、張り替えるクロスの等級にもよりますが、通常は1平方メートルあたり約1,000円から1,500円ほどです。安い商品ならば、1平方メートルあたり約800円から1,000円で済ませることも可能です。
なお、現在の壁紙を撤去する費用や、下地を直すときの費用などは別途で支払うことになります。また壁紙を張り替えるときに、家具やソファーを移動する必要があれば、家具の大きさにもよりますが、約2,000円から1万5千円ほどの費用が必要です。
壁紙を張り替えるときに気を付けること
幾つものリフォームの業者に見積もりを依頼して、壁紙のリフォーム料金を比べるときには、記されている単位に注意しましょう。
例えば、六帖でいくらという金額で書いているリフォーム業者が多いですが、帖とは畳の大きさを表す単位で、正しくは床の大きさになります。しかしリフォームする壁紙の面積は、床から天井までの高さによって変ります。
もし天井が高い家の造りでは、同じ費用で済むというわけにはいきません。また、天井の壁紙を張り替えるとしたら、総額はさらに高くなります。
見積りの中に書いてある料金が、天井も含んでいるのか、壁だけを張り替えるときの料金なのかをチェックしましょう。
また、単価が平方メートルなのかメートルか、という点も注意が必要です。平方メートルで書かれていれば、そのまま1平方メートルあたりの料金と理解出来ます。
しかしメートルで書かれているのは、1メートルあたりの料金ですが、問題になるのは幅です。通常クロスはロール状に巻かれており、その幅は90センチから92センチの場合がほとんどです。
それで、1mのクロスの面積は約0.9平方メートルになります。
そのため、1平方メートルあたり1,000円の単価のリフォーム業者に9平方メートルのクロスを張り替えてもらうときの費用は、9千円になりますが、1メートルあたり1,000円の単価のリフォーム業者に張り替えてもらうと、1万円を支払うことになります。
見積もりの値段についてこのような落とし穴があるので、幾つもの業者の見積書を比べるときには、注意する必要があります。
壁紙をリフォームするときに必要な金額はいくらか
キッチンの壁紙を新しくするときに必要な金額は、おおよそ4万円から7万円です。キッチンには棚や調理道具が多くあり、移動しながら作業すると時間がかかるので、ほかの場所と比較すると値段が高くなります。
また、トイレのクロスをリフォームするときには約3万円から6万円ほど、洗面所のクロスの張り替えは約4万円から6万円が目安です。廊下のクロスは、張り替えが簡単なので値段も安く出来て、約2万円から6万円が目安です。
クロスを張り替える料金のなかには、新しい壁紙の金額や、廊下や部屋を傷や汚れから守る養生の金額が含まれます。また、作業にかかる費用はスタッフの人数と日数分で決まります。
さらに、既存のクロスを処分するときにかかる金額や、壁紙を張り替えるときに家具を動かす場合の金額、スタッフが現場に来るまでの交通費などが含まれます。
リフォーム業者によって金額は異なるので、金額や内訳について疑問に思うことがあれば、リフォーム業者に聞いてみると良いでしょう。
壁紙の張り替えを安く済ませるには
使用するクロスの素材によって値段が違うので、安い材質の壁紙を使えばリフォームの金額を安く出来ます。
値段が安いクロスは塩化ビニール樹脂でできた壁紙で、日本の多くの家屋で使用されており、耐久性が高いのがメリットですが、通気や調湿の機能はあまり高くありません。
そのため、材質や機能を意識したい人は、少し値段が上がってもほかの素材を選ぶと良いでしょう。
クロスを張り替える場所を一度にまとめて頼むと、人件費や交通費が一度で済むので安く仕上がります。
一例として、ダイニングのクロスを張り替えるときには、天井や床も同時にリフォームを依頼したり、洗面所のクロスを張り替えるときには、洗面台も新しい物と入れ替えるなどの工夫が必要です。一度にまとめて作業を頼むことで、長期的に見るとコストを抑えられます。
またDIYを頻繁に行っている人なら、自分で壁紙を張り替えるのも一つの方法です。リフォーム業者に頼まずに自分で張り替えれば、かかる費用は材料費だけで済みます。壁紙の種類によっては比較的簡単にDIYで施行出来ます。
壁紙のリフォームの料金を安くするには、見積もりを幾つものリフォーム業者に頼むことです。
一社だけの見積もりだけを見ても、値段や作業の内容が正しいのかが分からないので、3社から5社の見積もりを比較することで値段の目安を知って、値段が高いか安いかがはっきり分かります。
壁紙の張り替えの作業を安く行ってもらえるよう、複数の会社に見積もりを出して比べると良いでしょう。
壁紙を張り替える長所と短所について
壁紙を張り替えるときには、長所だけでなく短所も理解しておかなければ、予想外の問題が起きて再び施工をする確率が高くなります。クロスを張り替える長所は、部屋全体のデザインが変わるので、気分が入れ替わります。
またクロスの張り替えにかかる金額は、ペンキや漆喰を塗るときと比べると安く済むことも長所の一つです。
しかし壁紙はほかの素材と異なり、水に弱いという短所があります。そのため、壁紙が水で濡れたときには、長い時間湿ったままになるので下地のボードが腐食するかもしれません。
また、長い間濡れたままにしておくと、クロスの表面にカビが生える可能性もあります。さらに、壁紙は品質が低下しやすいという短所もあります。
クロスは水に弱く、糊で石膏ボードに張り付けているだけなので、時間が経つと徐々に剥がれてしまうので注意が必要です。