ーリフォームで二世帯住宅へ!失敗しないために知っておきたいことー

近年、二世帯住宅が再び注目されてきています。それぞれが住まいを持ち、親と生活を別にする家庭が増えた一方で、高齢化が進み、共働き世帯も増えています。そこで親の健康に気遣いながら、孫の世話を頼みやすいというメリットもある二世帯住宅へのリフォームが再び注目されています。家族それぞれのプライバシーを守りながら、適度な距離を保ち、生活の共有と分離をする二世帯住宅を必要とする人が増えているのです。

しかし、二世帯が一緒に暮らすことに不安を感じる人は多いでしょう。二世帯住宅へのリフォームにかかる費用や間取りの設計など、わからないことや初めて経験することも少なくありません。そこで今回は、二世帯住宅へのリフォームを検討するときに知っておきたいことをわかりやすく解説します。

二世帯住宅のタイプ

二世帯住宅とは、親子2世代が一つの建物や敷地内で、共に暮らす住宅形態をいいます。この住宅形態には、様々なバリエーションが存在します。

一つの建物内に、玄関やキッチン、浴室やリビングルームなどの主要な空間を独立させるのが完全独立型です。1階と2階に分けるなど、それぞれのスペースが完全に分離しています。そのほかに、一部の設備や玄関を共用するセミシェア型や、家の生活空間全体を共用するフルシェア型などがあり、家族のライフスタイルやニーズに合わせて選んでください。

現代社会では核家族化が進んでいて、二世帯住宅へのリフォームが古風な選択と感じられることもあるかもしれません。しかし、忙しい日々の中で家族との絆を深めたいと願う人が増えていて、親の健康を見守り、孫の成長を身近に感じられる二世帯住宅が注目されています。さらに、一緒に生活することで、光熱費をはじめとする経済的なメリットがあることも価値があるといえるでしょう。

二世帯住宅にリフォームするメリット

二世帯住宅にリフォームするメリットは、多岐にわたります。家族との貴重な時間を共有できることに加え、共働きの子世代家庭では、家事や育児に関する親世代からの支援を受けやすいことは大きなメリットです。親世代にとっても、孫の成長を近くで支え、日々の変化を見られることは大きな喜びでしょう。

二世帯が共に生活することで、初期投資のリフォーム費用が掛かる場合でも、光熱費など経済的な節約を実感することができる点も魅力的です。親世代の高齢化によって、急な同居やバリアフリー化のリフォームが必要になる前に、すでに一緒に生活している安心感も、二世帯住宅のメリットとしてあげられます。

リフォームで二世帯住宅にするときのポイント

二世帯住宅のリフォームで最初に検討しなければならないのは、共用する空間や設備を決めることです。共用部分を決めることで、間取りが決めやすくなります。二世帯住宅のリフォームは、多くのメリットがありますが、選択する住宅タイプによって費用が変わってきます。

完全独立型の住宅の場合、二重の設備投資が必要となるため、その分多くの費用が必要です。水周りを含めた設備をそれぞれ独立させると、それぞれに設備を設置するコストはもちろん、配管工事などのために工期が延びる可能性があります。

どのような生活スタイルを目指すかを家族で話し合い、共有と独立の適切なバランスを見つけることが、二世帯住宅リフォームを成功させる大切なポイントです。

リフォーム費用について

二世帯住宅へのリフォームでは、物件の大きさや二世帯住宅のタイプによって、費用が大きく変わってきます。

分離する空間が多くなるほど、設備や工事工程が多くなり、結果として多くの費用がかかることを知っておくことが大切です。予算と希望する二世帯住宅の形態との間で、適切なバランスを見つけていきましょう。一般的に異なる世帯では、生活スタイルや活動時間、必要とする設備や機能が異なります。そのため、親世帯と子世帯のすべての要望を満たすリフォームプランは、コストが高額になりがちです。

二世帯が快適に生活できるよう、必要なリフォーム内容を見極めることが、リフォーム計画で重要なポイントです。

リフォーム内容によって費用が異なる

完全に独立した生活空間や、各世帯ごとに専用の水回りを設けるタイプのリフォームは、費用が高くなる傾向にあります。また、各世帯にプライベート空間を確保し、個室数を増やすリフォームも、費用がかかる原因といえるでしょう。広範囲にわたる間取りの変更をする大規模なリフォームも、高額な費用が見込まれます。

ただし、二世帯住宅のリフォームがすべて高額になるわけではありません。たとえば、各世帯にトイレを追加するだけのリフォームでは、配管の条件や設置場所によりますが、約50万円から可能です。バリアフリーリフォームでは、自治体からの補助金を利用できるケースがあるので、リフォーム業者に相談するとよいでしょう。

リフォームする建物の状況を知っておく

二世帯住宅のリフォーム計画では、既存の建物のコンディションを正確に評価することも、非常に大切です。理想とするリフォームプランがあっても、建物の現状によっては実現不可能なケースがあります。さらに状況によっては、リフォームをする前に修繕が必要となることもあるでしょう。

建物の重要な基礎や構造部に損害を与えずにリフォームを進めるためには、必要な補修作業を先におこなうことが不可欠です。これを怠ると、住む人を守るべき住居としての機能を損なうリスクがあります。したがって、二世帯住宅への改修を考える際には、事前に専門家による建物の詳細な状態診断を依頼し、その上でリフォーム計画を練ることがおすすめです。

まとめ

最近では、家族との絆を大切にでき、親や孫への支援がしやすいなどのメリットから、二世帯住宅へのリフォームを選ぶ人が増えています。二世帯住宅にリフォームすることで、家族の生活スタイルが大きく変わります。

共用する空間や分離する範囲を決め、家族間の支え合いを尊重しつつ、必要なものが何かを家族全員で話し合うことが大切です。予算についても同じように、しっかりと話し合う必要があります。さらに、生活環境が変わった際の対応についても、事前に検討しておくと安心です。

二世帯住宅のリフォームをする際、最適な計画ができるよう、専門のリフォーム業者に相談しましょう。予算内で実現可能なプランを提案してもらい、家族と共に充実した時間を過ごせるよう、よりよいプランを探ってみませんか?